ベトナム 新規投資企業インタビュー[南部]【Vol.20-2025.9掲載】

日本での事業について

1896年、弊社は日本製粉株式会社という社名のもと、民間では日本初となる近代式製粉企業として創業しました。当初は小麦を挽砕して小麦粉を生産する製粉事業からスタートしましたが、百有余年の歴史の中で、その時々の時代のニーズに合わせて多角的に事業領域を拡大していきました。具体的には小麦粉にでん粉、砂糖、塩、油などを混ぜ、予め計量された個々の資材を調合した、いわゆるプレミックスの製造販売の開始、小麦粉を練って生地を作りそのまま乾燥させたり、様々なサイズにカットして乾燥させるパスタ類の生産販売、電子レンジ調理だけで美味しく食べられる冷凍食品事業等となります。

海外での事業展開は、早くから活動していた米国、1990年代後半に設立したタイ法人を皮切りに、2000年に米国パスタ工場、2003年に中国法人、2014年にインドネシア法人、そして昨年2024年ベトナム法人を設立しました。このように時代の変化、お客様の多様なニーズに対応した結果、新規参入した各事業が成長を遂げ、祖業であった製粉事業の売上高に対する比率は全社の30%台となりました。弊社は「製粉」会社から「総合食品会社」に大きく変貌を遂げることを目指し、2021年に日本製粉株式会社から株式会社ニップンに社名を変更して今日に至ります。

日本におけるマーケティング事情

近年、特に日本では単身世帯の増加、食事に掛ける時間の短縮、ロスの軽減等の意識の高まり等から、冷凍食品の個食タイプに対する市場ニーズが高まっており、様々な組み合わせで商品を市場投入した結果、弊社商品は幅広い年齢層のお客様にご支持を頂いており、着実に成長する当市場の牽引役となっております。

また直近では、弊社のマーケット戦略やブランドの再構築を行い、自社の強みをさらに磨いて、独特の食感のスパゲティ商品を市場に投入するなど、さらに多くの皆様にご支持を頂戴するに至りました。今後ますます急激に変化する市場のニーズにいち早く対応し、更なる「ニップンらしい」活動を通じ、「ニップンらしい」製品の市場への導入を通して、みなさまの幸せ、健康、笑顔を追い求めて、持続可能な社会作りに貢献していこうと考えています。

ベトナム進出の決定理由

弊社の海外事業は、30年以上の歴史がありますが、ことベトナムに関しては多くのチャンスがあったにもかかわらず、実際の進出は2024年となりました。前述の通り、弊社は東南アジアにおいて、1996年にはタイ、2014年にはインドネシアに進出しています。次の海外拠点を考える上でマレーシア、フィリピン、カンボジアではなく何故ベトナムであったのか、その理由としては、産業として水産加工業が盛んで、近年は鶏肉加工業も勢いがあります。さらには、日本でニップンのお客様である外食各社様が当地に進出を計画されています。国内の人口も1億人を超えて、若い皆様の勢いもあることが進出を決定付けた大きな要因です。

このように、大きな伸びしろのある国であり、かつてタイが世界の台所として存在感を高めて来た頃と同じ様に、現在のベトナムがそれ以上の勢いで成長し、その可能性をさらに高めているものと見ています。実際、この地に住む皆様の考え方や気質、感覚に触れてみて、ベトナムには、大きな可能性があると個人的に感じております。この地でニップンの持つ歴史、ノウハウを最大限活用し、弊社の食品を通じてベトナムの皆様と一緒に国内のみならず世界に向けて、幸せと笑顔をお届けしたいと考えています。

今後のベトナムでのビジネス展開

わたくし自身は2024年9月からホーチミンに駐在しておりますが、まずは活動の拠点として1区にある cocoro serviced office に入居し、事業をスタートさせました。次に弊社のベトナムビジネスはプレミックスの製造販売であり、スピーディーな試作開発、お客様へのご提案活動、共同開発活動をスムーズに実現できる環境が必要であったため、Pham Viet Chanh 通り近くに一戸建ての事務所を構えました。

目下、キッチン試作室付きのツーフロアにするよう内装工事を進めており、順調ならば6月上旬から新事務所で試作や提案活動をスタートさせる予定です。一方、工場建設に関しましては、ドンナイ省のロンタン工業団地に昨年獲得した敷地において10月に工事を着工し、2027年に本格稼働の予定となっております。この工場を早期にフル稼働とした暁には、工場の拡張を実施、その後はより加工度の高い製品の生産に着手していきたいと考えています。長期的には、日本のノウハウを存分に取り入れた優れた商品を開発し、このベトナムの地から、世界中の人々が「あっと」驚くような素晴らしい食品をたくさんリリースしたいと考えております。

個人的には出身が農学部だったこともあり、将来はダラット高原や北部に存在する涼しい環境の土地で巨大面積の農場を運営し、様々な農産物の安定栽培・持続的な加工を継続してニップンのビジネスにも繋げながら、全てのベトナムの皆様、ひいては世界の皆様に手に取って頂ける健康食品加工販売を実現し、全世界の皆様の幸せ、健康、笑顔を追求してお届けしながら、持続可能な社会作りに貢献したいと考えております。

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ベトナムビジネス・工業団地ガイド 「インベストアジア」

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